ジャズがはじめての方にもおすすめのアルバム10枚

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「ちょっとジャズでも」と思った時のための10選

ジャズのレコードは星の数ほどあります(ひょっとして星の数より多い?)
「ちょっとジャズを聴いてみたいな」と思ったとしても、その「ちょっと」がわからず、「まあいいや」となってしまう方もおられるはずです。
そんなわけで、「聴きやすさ」と「盛り上がり具合」、そして、ジャズファンなら誰でも知っている(偏見)の「知名度」を考慮し、演奏のスタイル別に10枚選んでみました。ジャズファンの方からは「なんだこの10枚は」と怒られるかもしれませんが、ブログのタイトルがWhat I Talk Aboutとなっているものですから、ご了承ください。

ちなみに、「聴きやすい」ジャズのアルバムの条件は以下の2つかなぁと思います。
1. 歌ものであること
2. ライブのレコーディングであること

とりあえず1が当てはまれば、聴いて頭を抱えることはないと思います。
2に関しては、これは保証できません。
路上ライブのイメージイラスト

なお、今回ご紹介するアルバムはいずれもアップル・ミュージックで聴けますので(2018年9月現在)、アップル・ミュージックをご利用されている方は(利用しない手はないと個人的には思うんですが)ぜひ気軽に聴いてみてください。「ちょっとこれは違うな」と思ったら次の一枚に進んでいただいても追加料金はかからないわけなのですし。

ボーカル

ジャズはまずボーカルものから聴き始めることを強くおすすめします。
ジャズ・ボーカルは基本的に聴きやすいアルバムが多く(もちろん、カッサンドラ・ウィルソンみたいにパンチの効いた方も中にはおられますが)、歌と歌の間に楽器のソロも挟まるのでアドリブに耳を慣らす事もでき、おまけに収録されているのはスタンダードナンバーばかりなので、ジャズで良く演奏される曲を覚える事もできます(これ大事)。

まぁそんなあれこれはともかく、とりあえず楽しいのがいいですね。

No.1トニー・ベネット & レディー・ガガ『Cheek To Cheek』

ジャズの楽しさを味わえる1枚といったらこれ。アメリカ・エンタメ界の頂点に君臨する二人の共演作。このアルバムを聴くまではレディー・ガガなんてただのバケモノだと思っていましたが(失礼)、アメリカのショービジネスはやはり「格好」だけで地位を築ける場所ではないのですね。ガガ様の歌唱力は凄まじく、まじで怪物的です。

歌い方としてはやっぱりちょっとロック風ではあるのですが、伸び艶のある声でトニー・ベネットを喰いにかかっています。負けじとベネット爺さんも盛り上がっていて(ちなみにこの方はフランク・シナトラのあとを継いで「アメリカの声」になられた、ダース・ベイダーみたいな方です、違うか)、最高に楽しいアルバムが出来上がりました。

「ジャズは死んだ」なんて言われている(ジャズファンの間だけでですが・・・)このご時世に、こんなストレートなジャズ・アルバムを作って、あっさりヒットさせてしまうなんて。アメリカ音楽産業の歴史のぶ厚さを感じさせます。

2. ステイシー・ケント<『Love is the Tender Trap』


ベスト・オブ・聴きやすいというとなんだか中傷しているようですが、この人の音楽は本当に素敵です。イージーリスニングとして聴くこともできながら、しっかり耳を傾けても聞き応えがる。

本当に優れたミュージシャンは音楽の「中」にいる人たちのことだと思うのですが(「外」からそれを操るのとは違って)、この人は「中の人」です。聴けばわかります。
一番驚かされるのは、どのアルバムを聴いてもバックバンドがめっぽう楽しそうに演奏していること。彼女と演奏するのがきっと本当に楽しいのでしょうね。

3. リッキー・リー・ジョーンズ『POP POP』


アメリカン・ポップス、ロックがお好きな方ならご存知の方も多いリッキー・リー・ジョーンズが、大物ジャズ・ミュージシャンと組んでレコーディングしたジャズ・スタンダード・アルバム。
気怠いような、昔懐かしいような、彼女にしかつくれない一癖ある音楽ですが、なぜか聴き易く、何度でも聴いてしまうのです。
個人的なベストトラックは黒人ジャズ・ピアノストのボビー・ティモンズの代表曲「Dat Dere」。
原曲を超えるアレンジって、滅多にありませんがこれはその数少ない例のひとつだと思います(ジャズの曲を知っているのが大事と先に書いたのは、こういう「比較」ができるからです)。

カルテット〜クインテット

ジャズは多くの場合、4〜5人で演奏されることが多いです。
それはなんでかというと、ピアノ、ベース、ドラムのリズム隊に、トランペットやらサックスやらが加わるとちょうどそのくらいの数になるからです。
「ビッグバンド」という大人数でやる形式もありますが、ジャズといえばまずこのくらいの人数でやる「コンボ」形式が主流です。

4.キャノンボール・アダレイ『Mercy,Mercy,Mercy』


「ジャズの帝王」マイルス・デイビスのバンドに在籍していた頃は美しいアルト・サックスを奏でていたキャノンボールですが、それが猫かぶりであったことがわかる激アツ盤。
名曲「Mercy,Mercy,Mercy」の後の「Sticks」で、実弟ナット・アダレイのソロ終わりに雪崩れ込んでいくあたり、まさに「共食い(cannibal)」です。
観客もやんややんやの大盛り上がりで(これぐらい客の騒がしいアルバムも他にちょっと思い浮かびません、サム・クックのライブ盤くらいでしょうか)、ジャズの「熱」を味わうことができます。
五十年前の観客たちと一緒に盛り上がってください。

6. ジョン・コルトレーン『バラード』


サックス・プレイヤーに限らず、ジャズ・ファンとっても神様なジョン・コルトレーンが残した、美しすぎる一枚。アドリブはほぼなく、コルトレーンが淡々と曲のメロディを奏でるだけの一枚ですが、それで傑作にしてしまうのだからレジェンドですね。
マッコイ・タイナー(ピアノ)のため息の出るような美しいプレイが全編を彩っています。
何をどうやったらこんなプレイが出来るようになるんだろう。やっぱりハンバーガーを食べるのがきくのだろうか。

ピアノトリオ

7. オスカー・ピーターソン・トリオ『We Get Requests』


「ザ・トリオ」と称された、オスカー・ピーターソン(ピアノ)、レイ・ブラウン(ベース)、エド・シグペン(ドラムス)の3名による超人気盤。
「ピーターソンは演奏に影がないから駄目だ」と評価しないファンもいますが、そういう方はおそらく楽器を演奏されたことがないのだと思います。
レコーディングの音質も極めて良く、オーディオ・ファンにはオーディオ・チェック用に使われているとか。レイ・ブラウンの温かなベーストーンが堪りません。

8.ミシェル・ペトルチアーニ『Trio In Tokyo』


フランス人の天才ピアニスト、ペトルチアーニが、アンソニー・ジャクソン(ベース)とスティーブ・ガッド(ドラムス)というニューヨークのトップ・スタジオ・ミュージシャン(かつてのか?)と組み、青山のブルーノートで行った1991年のライブ。
あまりにも素晴らし過ぎる演奏の連続で、ライブ期間中、ブルーノートは階段まで立ち見が出るほどの大盛況だったとのこと。このアルバムを聴けば、その気持ち、良くわかります。当時まだ私は3歳くらいでしたが、家出してサラ金で金を借りてでも行っておけば良かったなと後悔しているライブです。このライブを生で見た方、羨ましいなぁ。

9 バド・パウエル・トリオ『クレオパトラの夢』


バド・パウエルは玄人向きとして紹介されることが多いモダン・ジャズ隆盛期のピアニストですが、全然そんなことなくて、音楽的には単純でむしろ聴きやすいと思います。ジャズを本格的に聴き始めて、初めて「ジャズってこういうことだったのか!」とわかった(ユリイカ!)のがこのアルバム。
これほどまでに延々とメロディを紡いでいくことができた人は、それまでもそれからも、一人も現れていないのではないでしょうか。

歌ものでもライブ盤でもありませんが、パウエルが一人で唸りながら弾いてるから歌ものにしておきましょう。編成はトリオだけど、「天才」による独演会です。

はい、それでは最後です。

10.ビル・エヴァンス・トリオ『Walz For Debby』


ジャズに詳しい方からは「ベタだ」「言うまでもない」と卵を投げつけられそうですが、どうしたってやっぱり最後はこの一枚にならざるを得ません。
あらゆるジャズ入門書のトップで紹介される入門の1枚の鉄板であり、かつ、20世紀の人類が生み出した最も美しい音楽のひとつでもあるという、永遠の1枚。
ニューヨークの伝説的なライブハウス(今でもあります)、ヴィレッジ・バンガードでの1961年のライブ録音。マイルス・バンドで飛躍したビル・エバンスが、ドラムスのポール・モチアンと、ジャズ史を通じても最も優れたベーシストのひとりである天才のなかの天才、スコット・ラファロの2人と組んで残した超名盤です。
このライブからわずか二週間後、ラファロが25歳の若さで事故死し、彼ら3人の音楽は世界から永遠に失われてしまったのですが、その幾つかはリバーサイドレコード社によって記録され、今でも聴くことができます。

グラスの重なり合う音や、観客のお喋り。50年以上前のレコーディングでありながら、まるでその場に居合わせてエバンス・トリオを聴いているような感覚に陥ります。
中学二年で初めてこのアルバムを聴いてから、今まで何度聴いてきたか。
是非聴いてみてください。

以上10枚ご紹介させていただきました。
聴き易いことを条件に選びましたが、いずれもジャズファンなら誰もが聴いたことのある、「名盤」ばかりです。人によって好き嫌いはあるでしょうが、音楽として優れていることは間違いありません。どれか気になったものから聴いてみてください。

まずはこの10枚の中から「これいいじゃん」という一枚を見つけていただけると幸いです。私もまた次の10枚を探してきます(金が・・・)。

ライフワークはジャズとランニングと横浜ベイスターズ。無駄に絶対音感あり。ピアノを弾きます。

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