ジャズのコード・スケール練習に『Patterns For Jazz』

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偏執狂的なコード&スケールのトレーニング本

ジャズを演奏される方なら誰もが感じておられることかと思うのですが、ジャズの「練習」って、かなりぼんやりしていますよね。

クラシックの世界にはステップアップのレールがしっかり敷かれているので、それに沿って練習していけば誰でもある程度までうまくいく(のだと思う、やったことないから知らない)のですが、ジャズの世界にはレールなんてないので(あったらあったできっとゾッとすると思いますが)、日々、「ぼんやりした不安」のなかで練習を続けていくことになります。

ジャズの入門セッションはいつも賑わっているのに、通常のセッションが毎度同じ顔ぶれになってしまうのは、ジャズを練習する時に誰もが感じているであろう、この「ぼんやりした不安」のためではないかと考えているのですが、そんなぼんやりを吹き飛ばす変態的な教本がありました。
先日、白山のbf jazz schoolで開催された寺久保エレナさんのワークショップで、寺久保さんがおすすめの教本として紹介されていた『Patterns for Jazz』と言う洋書です。

Amazonのレビューを読むと結構メジャーな本らしいのですが、「共通認識」というものが著しく欠如しているジャズの世界にあっては、知らない人は全く知りません(私です)。
(ちなみに寺久保エレナさんも「最近見つけた本」と仰っておられました)

表紙

内容はというと、コードおよびスケールの練習が、いろんなパターンで延々と続いていくだけです(だから『Patterns』なんですね)。

その数、326。

数だけ聞くと「まぁそのくらいならさっと終えられるか」と思いますが、そこは流石に世界最強のミリタリー大国アメリカ、ただの300ではありません。実際にやって見ると倍以上、実際には1000を超える練習が必要になります。

どういうことかと言うと、、、
ちらっと譜面をご紹介。

実際の譜面

これは冒頭のコード練習ですが、譜面をご覧いただけばわかる通り、一つのフレーズは12キーでの演奏が課題となっていて、要するにこれだけで12個の練習が必要。さらに、上行するフレーズなら下降を、下降するフレーズなら上行をやらせるなど、隅から隅までしごかれます。

こんな感じのフレーズ練習が延々326続きます。楽器の構造にもよりますが、ピアノであればキーが変われば運指も変わるので、12キーにするだけで4000近い練習が必要になるわけです。上行下降にすると8000、、、、。
これはなかなか、と言うより、かなり、噛みごたえのある教本です。

私はようやっと60まで行きましたが、今まで使ってこなかった筋肉を駆使している感じです。
初心者の方にはコードを覚えるのに格好の練習教材だと思いますし、中級以上の方にとっては、苦手だけれど放ってきてしまった部分を改善できる、痒い所に手が届く内容になっています。

とりあえずこの本を一冊やりきればコードの演奏に関しては権威になれるのではないかと思います。
まぁ、「ぼんやりした不安」の中でやる練習同様、途中で何度か挫折することは請け負いですが。

ライフワークはジャズとランニングと横浜ベイスターズ。無駄に絶対音感あり。ピアノを弾きます。

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